美しいもの

 仕事上で会話をしている最中、不意に不二の感触に襲われる。会話が私を実感せしめているのか、私が会話を実感しているのか。どうも前者であるように感じられる。
 そこからすると、人が美しいものを好む理由は自己愛なのかもしれない。人は美しいものに触れることで、鏡のようにそこに写った美しい「私」を見るのだろう。
 日中の気温にも私が写る。