2009-03-01から1ヶ月間の記事一覧

不甲斐なさ

大部分、ほとんど全てといってもいいかもしれない。感情、意思、身体、環境、境遇などあらゆるものが受動的だ。渡されたものにどう対処するか、その判断の意識すら受動的に渡されている。 自律や所有という認識はおこがましいものなのだ。与えられたものを与…

詳細

ISDNやADSLが普及する以前に、ラストワンマイルについて新聞記事で読んだことがあった。今ではそれも徐々に解消されネットワークの網が世界中に行渡るかの勢いだ。 しかし今度はネットワークに接続された地球の裏側よりも、接続されていない数メートル、数十…

流れ

いや、やはり言葉はそぐわないのだ。語る言葉が見つからない。 流れにたゆたう。

メッセージ

時折、踏み込んで話をしてくれる人が好きだ。傷を負う危険を覚悟して懐に飛び込み、何かを伝えようとする。メッセージの内容にはもちろんのこと、その行為自体にかけがえのない温かさを感じる。 有名で素晴らしいものもたくさんある。一方で流通に乗らず名前…

源泉

私という苦しみは喜びに転化しうるのではないか。茂木健一郎 クオリア日記: スプマンテの泡に溶けてという優しい気配のエントリーに触れた感触を寝床で探っているうちに飛び起きてこれを書いている。 この世をどうみるかというときに、私を離れてみることは…

睡魔

午前二時に少し前。何を書こうかと思い巡らすが、まぶたが重い。こんな些細な日常のひとコマは、このように書き留めておかなければ、私自身も忘れ、誰もアクセスできない領域へと埋もれていく。 人知れず、どこかで何かが起こっている。

地球

先日ビートたけしがNASAを扱った番組をやっていた。昔は理論物理学者を志していたそうだ。 宇宙から見た地球はとても素敵な青だった。私の生もみなの生もその中で起こり消えていく。

解決

解決不可能な可能性もある。それを無理にしようとすると破滅を招く。受け入れがたい解決不可能な事柄を認めた上で、どうマネジメントしていくか見極める。 この世界で起こったことは全て良いことであると言った人がいた。そんな視点はどう生まれるか。壁にぶ…

責任

好きにしよう。やりたくないこと、無理にするのはできるだけやめよう。矛盾や葛藤に際し、そう思う。俺の人生に責任を負えるのは俺だけだ。

熱狂

WBCにアメリカ人はあまり興味がないようである。対照的に日本国内ではものすごい視聴率で、かなりフィーバーしている。私としては国際試合は祭典として盛り上がればいいので、ギスギスとした場になってほしくはない。もちろん日本の勝利はうれしいが、敗…

優勝

WBCで日本が優勝した。ネットが普及し趣味が多様化した昨今、同じものを同時に多くの人が見る体験はなかなか貴重だ。展開もドラマチックであった。 サッカーのW杯もそうだけれども、尻上がりに調子を上げてきたチームが優勝する印象がある。決勝にコンデ…

審判

WBCを見る。ストライクのコールが響いたとき、審判と打者が生まれる。回転を描いてボールが投じられバットがそれに向かうとき、ピッチャーとバッターが生まれる。 言葉にしたいことが一番、言葉にならない。

綿飴

あれこれ頭の中で仕上げても実際に目で見える形にすると、うーんイマイチなんて事が良くある。いくつかのキーワードが頭から出てくれば、あとは手の作用なのかもしれない。引き出した言葉のあっちやこっちをこね回してみる。 ひらがなカタカナ漢字の見た目が…

表現

やはり立居振舞からして違うのかも知れぬ。日常の姿勢や発声ひとつをとっても表現であって、文章にはその集積が表れてくるのだろうな。 かけがえのない生からにじみ出る言葉。精製の純度を高める。

調理

鎮痛剤の背後にある化学的な作用の詳細はわからない。ただその作用の具合は身をもって感じられる。そこで、文章のもたらす感触について類推する。 読んでいて心地の良い文章を書く人がいる。どんな秘訣があるのだろう。私にも誰にも優しい感触を届けるには。…

投稿

掲示板であれブログであれ、一度投稿された文章は投稿者のあずかり知らぬところで影響力を放ち続ける。それがいかなる波紋を広げていくのか、推し量ることができるかどうか。 後ろ向きでネガティブな投稿をする人は苦しいのだろう。心をかきむしる様な衝動に…

大樹

相手の抱える荷物の重さを推し量り、察してあげられるかどうか。それが出来る人の精神の土壌は豊かで生命を育んでいるように見える。余裕が無いときでも受容の態度を忘れない大樹のような人。逞しく優しく周囲に肯定的な影響を放っていく。 日々、少しずつで…

斥候

まだまだ足りない。言葉が足りていない。経験も足りていない。全方位を捉えようとしても、どうしても死角はうまれる。錯覚にも囚われているかもしれない。言葉の斥候を繰り出して、表現の前線を進めなくてはいけない。未熟さを更新しなくてはいけないという…

脱出

ここのところいや違うなと感じていた。物や人、心中に沸く感情や衝動を予断なしに眺めるだけというのは違う。あらゆるものから距離をとって主体を消し、客体だけを残して眺めると灰色になる。逆に主体だけを残して外部を無視しても蛸壺に閉じ込められるよう…

スタジアム

WBC。アメリカの球場は見栄えがいい。それに家族連れで楽しめるように趣向を凝らしてあるそうである。 ただ観戦するならやはり実際に生で見たいものだ。切り取られた画面からは感じ得ない、その場が生成する思い。

誕生

「今、ここからすべての場所へ」を読む。前半部は著者と読み手の私との回転数が合わず、読んでいて苦しかったのだけれど、"なぜ、それをここでは感じられないか"あたりからギアがガチッと噛み合い読んでいてとても心地が良かった。 私がいま信じていること(…

整理

手配していた「今、ここからすべての場所へ」が昨日やっと手に入る。これから読み始める。「正法眼蔵を読む 存在するとはどういうことか」という本にも感じたのだけれど、あまり世間的な注目は低いのかな。amazonのレビューも賛否どちらにせよなかなか出てこ…

エントロピー

私の心は私の身体にバインドされてしまっている以上、やはり心身に起こる作用は、例えばアンデスにあるサボテンの開花や光合成よりも切実に迫ってくる。解釈において非常にデリケートに扱わなければならないものの、肉体があるうちは涅槃に至れないという仏…

爆発

強い痛みに襲われることでも、新たな私の色が生まれる。喜びであれ悲しみであれ、日常の出会いはひとつ私を明らかにしてはその何十倍ものベールの存在を示唆する。 遠い銀河の超新星爆発もそういった私の感情の振動も同じことなのかもしれない。望遠鏡で覗く…

鎮痛剤

抜歯をした。かなり痛みがある。鎮痛剤を飲む。これがよく効く。映画「GIジェーン」で鬼教官が叫ぶ。「痛みを感じているなら、まだ生きてるってことだ。」 神経の作用と鎮痛剤の作用と。私が世界から外れていないことを教えてくれる。

印象

レオナルド・ディカプリオ主演の映画「ブラッド・ダイヤモンド」で、紛争地帯を取材し世界に向けて情報を発信している女性ジャーナリストに、ジャイモン・フンスー演ずる武装組織に虐げられた住民が質問する。 「あなたは何をしているのですか」「記事を書い…

陳列

今日購入した納豆の消費期限が、既に冷蔵庫内にあったものよりも早い日付だった。長いこと店頭に陳列されていたのかもしれない。昨日も一昨日も私のあずかり知らぬところにあった納豆。顔も知らない人々の間を漂ってきた納豆を安心して食べられるというのは…

ルール

ルールに違反した人をどう処遇するか検討するときに念頭に置くべきなのは、ルール自体よりも、違反した人と同様にルールに向き合っている他の人々だろう。 様々な事情を抱え犠牲を払いながらもルールに適ったやり方をしている人々がいるかもしれない。或いは…

代替

「生命とは何か」の内にある原子の振る舞いとか統計的法則性を読みながら考える。 現代社会に生きる人々の役割は全て代替可能ではなかろうか。不安定な労働環境にある人も、企業の重役や取締役も、総理大臣や野党第一党党首、アメリカ合衆国大統領でさえも。…

物語

しあわせのちからを観た。いい映画だった。物語のもつエネルギーについて考える。他のどんな展開もありえたはずなのに、たったひとつの道程に収斂して滑走していく。 誰しも自分の生涯を一冊の本に出来ると言われる。物語には普遍的な気配を感じさせられる。