ルール

 ルールに違反した人をどう処遇するか検討するときに念頭に置くべきなのは、ルール自体よりも、違反した人と同様にルールに向き合っている他の人々だろう。
 様々な事情を抱え犠牲を払いながらもルールに適ったやり方をしている人々がいるかもしれない。或いはルール自体が形骸化して誰もそれに沿っていないかもしれない。
 我々が快適に暮らしていけるために、悲しいかな必要なコストとしてルールは設けられている。それを守ること自体が最優先ではない。
 明文化されたこのようなルールを含む言葉や概念という壁に向き合う卵の我々。