異質なもの馴染みのもの

世界遺産ペトラ遺跡がテレビで紹介されていた。
およそ2300年前の荘厳な建造物で、
岩を彫り抜いて建てられているために精密な構造計算を要する代物。
遥か古代の人々が高度な技術を擁していたことを窺わせる。


紙もペンも計算機もろくに無い時代
よくあんなもの作れたなあと単純に感心する。
と、同時に先人の偉大な功績が我が事の様に感ぜられ嬉しくもなる。
まるで私のすぐ隣で起きた事の様に。


日頃活動している領域から、
飛び地のようにポーンと離れたものに触れる。
それが異質であればあるほど
自らが標準と思い込んでいるものとのコントラストが
くっきりとしてくる。
だがそのコントラストは
隔てられた両者を等しく存在させるダイナミズムの気配を
強烈に放つ。


くだらないスローガンではなく
実際にあらゆるもの皆兄弟を実現する世界。
世界ってすげえ。