あらゆるものが指し示す何か

星新一のようこそ地球さんを読んでいた時の事。
不意にぼんやりとカーンカーンと聞こえた。
聞きなれているはずのその音の重大な意味に
なぜいままで気がつかなかったのだろう。


普段ならば遠くで踏切が鳴っているだけだと気にも留めないが、
何かに気がついた時、その何かの現れとして音が聞こえてくる。


過去も未来も現在も対立や矛盾もあらゆるものを
真として成立させる何か。
全てはその何かにより成立し、全てはその何かを成立させている。
あらゆるものが意味している事。


手の内の石ころが決してパンに変わらないという
当たり前の出来事がそれを裏付けてくれる。


或るものが、なぜそのようにあるのか。
運動や存在の源。