無分別

最近、馴染みの道を歩いていると
やけに視野が明るく空が大きく見えることがある。


つい先日まで太陽の日差しをいっぱいに含んで煌いていた公孫樹の葉に代わり、
このクソ寒い中どこか愉しげに合唱しているかのような小枝達が
あきれるほどあっけらかんと冬空を開帳していたからだ。


小さな枝一本にその木全体のあり様が示現していることを想い
ユグドラシルなんてことを思い出す。