天国への階段

お気に入りのブログ群を久しぶりに巡る。やはり素晴らしいことが書いてある。爆発的にあれだけ書いてクオリティにばらつきもない。それが無料で読める。ありがたいことこの上ない。
個人的な近況としては、精神的には追い詰められている。澱のように沈殿していたものが水面に頭を出したのだろうか。閾値を超えた感はある。何かをしなくてはならない。終わらせてしまおうという衝動に加担する心情と、ギリギリまで引き付け決死の覚悟で回避しようとする心情が、葛藤している。
昨日今日で巡回したブログには1Q84の書評が多く掲載されていた。そこから漂う魅惑的な香りには、諦めを留保させ、もう少しだけ生きてみようとさせる何かがあった。
振り返ると、小さな矛盾した世界で苦しんでいた昔を懐かしめるような、そんな時が私にも来るのか。
そう書きながら、今しがた心に浮かんできた最大の欲求を記す。世界観の更新という欲求こそ、私が今日を生きる理由となりえるかもしれない。
食欲がないわけではない。だがそれが安住の地ではない。性欲もないわけではない。だがパートナーがいた時も安住の地ではなかった。眠りの中にも、コレクションにも、権威にも救いはない。
いくら天めがけて投げても放物線を描く欲求には関心が失われてきた。段を積み重ね、天国への階段を造る。


追記:
100個のピースで完成させた絵でも、たった一つの小さなピースが加わるだけでまったく別の絵になる。世界観の更新に顕著な特徴といえる。
別の、という点が肝要で、関数のような連続的変化ではないジャンプにこそ、魂の快感が秘められているのかもしれない。